先日、「上石津地域の教育を考える会」の第1回会議が開かれました。
大垣市の教育長さんなどが居並ぶ中、時・多良・一之瀬・牧田の各小学校校長とPTA会長。母親代表、上石津中学校校長が各校の教育やPTA活動の現状について報告をされました。上石津地域の小学校は、どこもPTAと学校の関係は大変良好です。これはあたりまえのことに思われるかもしれないけれど、町ではなかなか難しいことなのです。
そのあとで、牧田・時・多良の公民館長が小学校の合併問題について意見を述べました。
小学校の合併問題については数年前から取りざたされておりますので、ご存知の方も多いことと思います。
以下はあくまで私の個人的な意見ですが、私は小学校は子ども自身が自分の足で歩いて行ける所が望ましいと感じています。それは自分の生まれ育った地域ということです。
私は多良小学校まで約1.3キロの距離を毎日歩いて通っていました。
体も小さく、体力もあまりなかった私にとって、それは低学年の時にはけっこうきつかったのですが、今思いかえしてみると、道草を食いながら、時には友達と共に道草を食いながら通った経験はとてもよかったと思っています。
季節を感じ、ふるさとを吹き行く風を感じ、いろいろな人に出会い、車で行けば見過ごしてしまうような小さな生き物たちの命を感じることができるのも、歩いて学校に通っていたからこそできること。
先日の歩け歩け大会で幼いお子さんが私たちなら見過ごしてしまうような野の草花や真っ赤な冬イチゴの実を摘みながら歩いておられたのがとても印象に残っています。
それに小学校教育というのは、子どもたちにとって大切な地域社会デビューの場。上石津は4地区がそれぞれに独自の個性や文化を持っており、幼いころにそれらに触れて育っていくのは今後の人間形成の上においてとても大切なことだと思うのです。ふるさとは私たちの原点です。
少人数学級による学力低下などを懸念される方々もいらっしゃることと思います。しかしながら、都会のように40人近い人数のいる学級で育ったからといって、将来高学歴の子どもばかりが出てくるわけではありませんし、大人数の学級でもまれたからといって打たれ強い人間ができるわけではありません。
また、地域における小学校の役割というのはとても大切です。地域から小学校がなくなればおそらく地区運動会もなくなりますし、地域住民が一つに集う場がまた一つ減ります。それは地域力の低下にほかなりません。
子どもというものはいつかは親元を離れ、地域社会を離れ、自分の求める場所へと出て行きます。
それならば、せめて小学校ぐらいは自分が生まれ育った地域で、人びとの愛情を受けて、生きるすべを学ぶことが大切なのではないでしょうか。愛されて育った子どもは人に愛を与えることを知っています。愛は多ければ多いほどいいと思います。愛とは思いやり、人を理解しようとする心です。
今の世の中、他人を理解しようとしない人が多すぎるように思いますが、これってどうしてなのでしょう。
もちろん、このまま人数が減り続ければ、多良でも複式学級にという問題も出てくるでしょう。
そうならないように、多良を若い人たちが住みやすいまちにしていきたいですね。
では、住みやすい町ってどんな町なのでしょうか。
小学校の統廃合問題は、いやでも町づくりに大きくかかわってきます。
今、私たちは本当に岐路にたたされています。
一人一人が真剣に考えなければならない時が来ています。
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