昨晩、地域振興事務所前のメインセンターホールにて、獣害対策のについての講演会が開かれました。講師は郡上市和良村在住で岐阜県鳥獣害対策監の酒井義広さん。
鳥獣外はもはや岐阜県はもとより全国の中山間地域で深刻な問題となっており、これによって耕作意欲をなくす農業従事者も少なくありません。
「今や獣の定住条件は里山農村集落」となり、人間の定住条件はコンビニとなっている。
平成の獣一揆には、平成の集落一揆で、「平成の猪(鹿)垣」を造って対抗」がキャッチフレーズ。
耕作被害だけではありません。獣対人の交通事故も大きな問題になっています。私もつい最近、危うく鹿にぶつかりそうになりました。
平成22年度の県全体の鳥獣害の被害状況は4億8336万円!
そこで昨年度、防護対策を強化したところ、被害額は約1億円減少したそうです。
ところが
西濃地域は被害額が増えており、昨年度の被害額トップは海津市、関ヶ原町も7位にランクイン。
これは、この地域が獣害に有効な対策がとられていないことを意味しています。
昨日、酒井先生がおっしゃったことは、主に次の三つ。
1:個人個人ではなく、地域ぐるみで取り組む。
2:春~秋にかけての作物がつくられている季節だけでなく、冬場も獣が圃場に入れないようにする。収穫が終わったからもうええわではダメ。
3:山際をすべて猪鹿無猿柵(いのしかむえんさく)で囲む。
猪鹿無猿柵とは直管パイプの支柱を約1メートル間隔で地中に打ち込み、ワイヤーメッシュをはりめぐらして固定。さらにその上にエスター線を20cm間隔で5段張りしたもの。これによって2.4mの高さの柵ができます。これを応用したヴァリエーションもいろいろあるようです。
いまや獣害対策は地域づくりの大切な一環。
今やらないと、中山間地域で農業をやりたいと思う人はいなくなるだろうとおっしゃったのが印象的でした。
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