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2019年9月8日日曜日

上石津地域における小学校の問題について 個を大切にした原点に返る論議を

おはようございます。
幸いにも台風の直撃は免れましたね。
新米の採れるこの時期に、台風の来週は願い下げです。
もっとも日本中、それはどれも同じことと思いますが・・

上石津地域における小学校の問題について、先日時地区で5回目の話し合いが行われ、時だけ反対していても・・という話になって、消極的ながら賛成というふうにまとまったそうです。

多良地区に関しては各自治会長さんや役員さんレベルでの話し合いは行われているようですが、地域全体に対してどうするのかという呼びかけはされたことはありません。
反対意見が出ないので賛成ということになっているのでしょうか?
トンネルの向こう側とこっち側とでは、かなり意見に相違があるように思われますが、このまま進めていっていいのでしょうか?

中心になって進めておられるのは、上石津まちづくり協議会の中の学校問題の会ですが、ずっと最初からの流れを見ていると、論点がずれているように思います。
このままいくと子どもの数がどんどん減っていってしまうし、小学校をどうするのかというところから始まりました。
小学校の問題について上石津地域全体で話をするのは良いことですし、そういう時期にきたのだと思いました。
それがいきなり、上石津で義務教育学校をつくろう(つくる)という話になりました。

義務教育学校とは何か、小中一貫校とどこが違うのかはこちらのページをご覧ください。

上石津でも中一ギャップをなくすとか言われているようですが、そもそも中一ギャップとはなぜ起こるのか、原因を考えてみるに、義務教育学校にすることでその解消ができるのかどうか、はなはだ疑わしいところがあると思います。

もちろん、義務教育学校のメリットはほかにもいろいろあるでしょうし、逆にいうとデメリットもあるはずです。しかし、上石津まちづくり協議会では義務教育学校のメリットしか言われませんし、異議を唱えるのを排除しようという動きも見られます。

これまで白川郷の義務教育学校の校長先生や先日は岐阜大学附属の義務教育学校の校長先生が話にこられましたが、まったくそれ以外の選択肢を考えていないのだということがよくわかりました。
仮に上石津が義務教育学校になったところで、白川郷のようなすばらしい先生方が配属されるのでしょうか?
それは、大垣市の教育委員会が決めることです。
上石津には教育委員会はありますが、大垣市になってからは市の出先機関であり、なんの決定権もありません。

私の時は多良小学校で全体で一学年が50人ぐらいいて、かろうじて2クラスになっていました。中学校も同様でしたが、岐阜市の長良中学(当時は岐阜県の中では優秀な先生が集まることで知られていたエリート校)から先生が来られたこともあり、まあ先生の能力に個人差はあるものの、中山間地域の僻地の学校でも特に不自由はしませんでしたし、高校への進学率も高かったと記憶しています。

要するに今回の問題では一番肝心だと思われる、地域から小学校がなくなるということがどういうことなのかがまったく議論されていないということです。
出てくるのは、数の論理だけ。
人数少ないのだから仕方がないだろうというあきらめムードですね。

はじめに義務教育学校ありきで話が進んでいるため、だれもそれについて話をしようとしません。
各地域に小学校を残した形では地域の教育はできないのか。
またその方法について話し合われたことはあるのか。

この秋、「穏やかな革命」という映画が上石津で上映されると思います。
ここに登場する郡上市石徹白地域では小学生はわずか9名。
地理的にほかのところへの通学が無理という厳しい自然条件がありますが、どんなふうに教育が行われているのか。地域の方がどんな教育を選択されたのか。
詳しくは石徹白小学校のページをごらんください。

ぜひ、郡上市教育委員会の話を聞いてみたいものです。

地域から小学校がなくなるとどうなるのか。
保護者の負担はどうなのか。
義務教育学校はどこにできるのか。

あまりにも急速に話が進むことに危惧を抱いています。

ぜひ、原点に返った論議がされることを望みます。

先日、うちにお説教に来てくださった方は滋賀県米原市の元校長先生。
現在は大垣市内の某私立高校に非常勤で通っておられます。
その方に話をしたら、「そら小学校がなくなったら地域は死にますわな」とはっきりおっしゃいました。
私はこの言葉を聞いて思わずドッキリでした。






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